先日、実家で使われていないつげのクシを見つけたので貰ってきた。
つげのクシは、1980年生まれの自分にとってあまり身近なクシではなく、なんなら祖母ですら使っているのをみたことがない。
江戸、明治時代に使われていたのかな?という印象だ。
このクシは、どうやら母が付き合いで買ったらしい。
何となく、使いやすそうだったので使ってみようかなという軽い気持ちで貰ってきた。
それで、使ってみての感想だけど、本当に素晴らしかった!!最高よ。
今までなんで使ってこなかったんだろう…。
どう素晴らしいのかと言うと、梳かした感触が他のクシたちと全然違うのだ。
キシキシしなくて、なめらかな感じである。
パサパサしている髪にも優しいのだ。
もう手放せないよ、これは。
このクシには、元々椿油がセットでついていたようなので、そのうち椿油も買ってみようと思う。
月夜に黒髪に椿油を少しつけて、つげのクシで梳かす…明治時代にタイムスリップした気分にもなれるし風流である。
クシとは関係ないけれど、実は最近、自分の中で少し変化が起きている。
以前までは、何をしていても過去や未来のこと、本や映画の内容について、政治や哲学についてなど常に考えてしまっていたのだが、最近は目の前のことに集中することができるようになってきた。
これは私がずっと望んでいたことで、余計なことを考えないで目の前の瞬間だけを味わいたいということなのだ。
まだまだ修行が足りないけれど、訓練すればもっと目の前の事に集中できると思う。
このクシで髪を梳かしている時は、髪のことだけを考えて梳かしたい。
ひとつひとつのことを大切に過ごしていけたらなと思う。