推し活・・・それは人生を豊かにするもの。
私には推しがいない。
ずっとだ。
何度か推し活に憧れて無理矢理作ろうとしたが、全然無理だった。
ちょっと前にBE:FIRSTの記事を書いたが、昨年彼らを知った時に、もしかしたら推しにできるかもしれないと一筋の光が見えたが、やはり継続できなかった。
次の日には、エル・ファニングの画像を漁っていたのだ。
とにかく一つのことに集中できないのだ。全然駄目だ。
ところで、なぜ私が推し活に憧れたのかというと、単純に推し活をしている人たちが楽しそうだったからだ。
仕事でどんなに嫌なことがあっても、推し活をしている人は「推しのライブに行ったら全て忘れられた」というようなことをよく言っている。
仕事で嫌なことがあって落ち込んでいるマインドを2、3時間で(ライブのこと)忘れられるなんて凄すぎる。
そんな魔法のようなことがあるなら、私も是非とも推し活をしたい。
そういう気持ちだった。
それで、まずアイドルを推している人たちを観察することにした。
(観察と言っても、SNSやコメント欄のファンの方達を見ていただけだが…)
もはや、推し活をしている人を推しているみたいな構図である。
推し活をしている人の観察を始めた当初は、私が想像した通り、とにかく幸せそうな人たちばかりだった。
推し活をすることで、推し仲間ができたり、推しに会いに行くためにオシャレをしたり、とにかく楽しそうだった。
私なんて、最近はほぼアウトドア・スポーツ用品を身に着けていて、オシャレなんて本当に何年もしていない。
なのに、推し活の人たちは推しのためにとオシャレをしてライブにいくのである。
本当に凄いことだと思う。
「自分も推しができたら、色々ワクワクすることができるんだろうな~」と本当に羨ましい気持ちで見ていた。
・・・ところが、ある時くらいから何だか少し違う一面も見え始めてきた。
それは、推し活には非常に複雑な人間関係や感情があるということだ。
例えば、あるグループを推しているとする。
そのグループがテレビに出たが、他のグループの方が長い時間テレビに映された。
こういうことがあった場合、自分の推しグループが冷遇されているとファンは思う。
大好きな推しが冷遇されているとなると、悲しい感情がすごい勢いで溢れる。
結果、他のグループに対して敵意を持つ。
こういう事例(内容はちょっとずつ違うが)をたくさん目にするようになった。
そして、それは他グループだけにとどまらず、同じグループ内のメンバーに対しても起こるのだ。
敵意は最悪ファン同士の争いに発展する場合もある。
グループのファンじゃない世間の人間からしたら、水面下でこんなことが起こっているとは想像もしないことである。実際、私は衝撃を受けた。
推しに彼女・彼氏がいたとかなら、ファンは怒っているだろうなと想像できるが、まさかこういう争いがあるとは思わなかった。
そして、そういう争いを観ていて気が付いたことがある。
実は、ファン同士を争わせることもアイドルビジネスを成功させるのに欠かせないということだ。
観察を始めて気が付いたのが、メディアがたくさんのランキングを作っているということだ。
よく『彼氏にしたい俳優ランキング』や『抱かれたくないタレントランキング』などは、なんとなく耳にしたことはあるだろう。
それの、細かいやつがたくさん存在しているのである。
『○○が似合うと思うアイドル』とか、本当にたくさんあるのである。
そういうランキングにファンが必死で投票する。
ちょっとしか確認はできなかったが、KPOPでは随時投票できる人気ランキングサイトもあるみたいだ。
この、ファン同士の争いがアイドルビジネスをここまで大きなものにしている側面を私は知ったのだ。
もちろんビジネスをしている側は、それを熟知している。
なので、ファン同士の争いを止めることはない。
一見ファン同士が競っているという風にも見えるが、実際のところは争いの面も非常に強いように私は感じた。
推し活に憧れて色々と観察したり勉強した結果、アイドルビジネスの闇について学んでしまった…。
こんな結果になってがっかりしていたタイミングで、Xである記事が流れてきた。
それは、最近海外に行って売春をする日本人の女の子が増えたという内容だ。
円安の影響もあるが、その記事には衝撃的なことが書かれていた。
売春をしたお金を何に使うのかと言うと、かなり多くの子が(記事では)美容整形と、ホストに使うためだとあった。
特にホストに使うためは8割強と記載されている。
ホストクラブに行ったことがないから分からなかったが、ホストクラブにもランキングがあるらしい。
「自分の推しホストを上位にしたい」そういう気持ちから、無理してシャンパンをあけたりするのだろう。
私が子供の頃のホストクラブのイメージは、金持ちの有閑マダムが行っているという感じだったが、今は若い女の子も行くようだ。
記事の中では、アイドル好きなタイプが多いとあった。
…なんだか、これは本当に良くないと思う。
このビジネスは良くない。なんだか不安である。
なので、私はやはり推し活はしないと決めたのだった。
元から向いてはいなかったから問題はない。
でも、なんだか悲しい。
ホストの話はおいておくとして、アイドルによって救われている人はいるだろう。
実際、私が観察している中でアイドルに救われた人をたくさん目にした。
なので、どうかアイドルビジネスをしている人たちは、無理のない悪意のない環境をファンに用意してほしいなと思います。
どうか、安心安全にファンの人たちが推し活を楽しめるようなビジネスが広がっていくといいなと思う。
なんだか、推し活をしている人を応援したいという気持ちで締めくくってしまい、個人的には何も解決しなかったが、世の中の事を少し知ることができたと思う。